こんにちは、金田です。
今日も当サイトにアクセスいただき、ありがとうございます!
本日お送りしたいテーマは私がグロービスで学んだ「会社の値段」って?、です。今日も自分独自の実体験をベースに3分程度で読める内容にまとめました。では、はりきっていきましょう!
以前、グロービスのEMPクラス(Executive Management Program)で「会社の値段」の著者である森生明先生の講義を受けました。森生先生は企業価値の算定やM&Aの世界のプロとして現在もM&Aアドバイスをされています。
そのポイントを下記にまとめました。
会社に値段をつける
その本質はモノに値段をつけて売り買いの実態を明らかにすることにより、
- その不合理な現実が他人の目にもはっきり見えるようになる
- 不当なことがやりにくくなる。という点にあると思います
ネットバブル、銀行再編、バブル経済の崩壊、そして少し身近な例だとライブドアとフジテレビのニッポン放送を巡る争い。そして村上ファンド。これらも会社の値段を軸に考えることでその背景や理由が見えてきます。
「会社の値段」を呼んで私が共感したポイントを政府、企業、個人の3つの観点でまとめてみます。(本の内容全体のサマリではありません)
企業視点での気付き
まず企業という面では、「企業価値」という言葉がもたらす曖昧性について共感を覚えました。なぜなら「株主価値」は明確に自社に出資してくれる株主を意図して客観的にその価値を数字で表していますが、「企業価値」はその対象と数値化の面で曖昧性をもっているためです。
すなわち判断が主観的になってしまい、これが本来資本市場にあるべき公平性を損ねていると考えられます。改めて、会社の値段、株主価値を向上させるために誰がみても公平かつ自由な価値判断基準を持たせることが重要であることを認識しました。
また、共感というよりは気づきにあたりますが、「企業価値」にあたる英語がないこと。そういわれれば確かにそうだと思いました。米国中心(つまり英語)に考えると確かにそうですし、ファイナンスの理論は米国から来ていることを考えると当然のことかもしれません。
政府視点での気付き
政府という面では、日本の場合は歴史的に見ても「護送船団方式」に代表されるように政府によって守られた時代がありました。
そうした背景が本書にある「所有と経営の分離」という本来あるべき企業のあり方をゆがめ、公平性を欠いた市場を形成してきたのではないかと思いました。
また、「プロの経営層」という言葉にも共感しましたが、海外、あるいは外資はプロの経営層の市場が成り立っていて、またその流動性も高いし、社内従業員もそのことに慣れている風潮を感じます(例えば経営者が変わることの抵抗感が比較的少ない気がします)。
日本は先の終身雇用等の歴史的背景から、欧米に比べてプロの経営層の市場がまだ確立していないのではないかという疑問が芽生えました。これも政府により日本企業が守られてきたことがその大きな要因となっているのではないでしょうか。
個人視点での気付き
個人という面では、まず「会社は個人が豊かになるための仕組みであり道具である」という発想に共感を覚えました。仕組みであり、道具であれば、誰に所有されるものでもなく、その道具の価値を客観的に表す意義がでてきます。
そしてその価値を感じた株主なり従業員が投資(個人においてはその成長投資)をし、その結果、個人なり社会が豊かになることができれば健全な健全な資本市場が形成されるのでしょう。
日本の場合は家計の大半を安全資産に投資する傾向が引き続き高いことも、こうした米国流の発想や経営が浸透しにくかった背景にあるのではないでしょうか?
確かに米国の機関投資家の日本企業に対する影響は大きくなっていますが、米国国内に比べればそれはわずかなものであると思います。日本国内での機関投資家の影響力を通じた個人資産の株式市場への流通、また機関投資家の活性化がなされなければ、株主価値を主体とした経営意識が醸成されないと思います。
「会社の値段」に興味のある方はぜひ読んでみてください。
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