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本日お送りしたいテーマはPPM(プロダクトポートフォリオ管理)を使った人生戦略、です。今日も自分独自の実体験をベースに3分程度で読める内容にまとめました。では、はりきっていきましょう!
本日は少しだけ、経営戦略本に書いているような内容をまとめてみたいと思います。しかも人生戦略に応用してみます。
プロダクトポートフォリオ管理(略してPPM)をご存知でしょうか?
ボストンコンサルティングが提唱した有名な事業戦略の方法論で、自社の参入市場を市場魅力度(成長率)と競合優位性(市場シェア)の2軸でとらえ、「スター」「キャッシュカウ(金のなる木)」「問題児」「負け犬」に事業を分類します。もちろん分類することが目的ではなく、限られたヒト・モノ・カネの経営資源をどう各領域に配分するかを判断するわけです。使い古された理論ですが、私も未だに自分の事業プランに活用しています。
今日はこのPPMの発想を人生戦略に応用して考えてみます。つまり自分自身の限られた時間、資産、資金をどう自身の価値観の実現に配分するか?ということをこのマトリックスで考えてみます。経営理論の実践と人生戦略が一石二鳥でおさえられてお得です。
縦軸に仕事の成果の大きさ(市場の期待値)、横軸に自分の強み(得意分野)をとって、各象限にあなたがスキルアップしたい内容(あるいは仕事の内容)をプロットしてみます。
PPM: プロダクトポートフォリオマネジメントを人生戦略に応用以下のように解釈してみます。
スター (Star)
高い成果が期待できて自分の強みとなる仕事は最優先で取り組む領域です。高い成果が期待できるということは他のライバルにも追随してくる可能性が高いので継続的な成長と学習(自己投資)が必要になる分野です。この分野で多少の自信があっても妥協をしてはダメということです。ここは自分の実力を存分に生かす領域ですので、① 目標化(目標の120%のストレッチ目標を設定)、②成功体験の蓄積および③パターン化で能力をさらに高めます。
キャッシュカウ (Cash Cow)
過去の勉強や経験が最も活きている分野で追加の学習なしにある程度の成果が出せる領域です。期待成果は小さいが得意分野で確実にアウトプットが出せる分野でしっかりと成果を稼ぐのです。ずる賢く考えると、卒なく仕事をしているように見せて保険(相手の信用)をかけておく領域。周りから継続的なアウトプットが見えるため勤勉に思われます。その間、問題児やスターに時間投資するチャンスを作るのです。この分野は①マニュアル化、②行動の自動化や③スピード化といった効率化を徹底的に考えます。
問題児 (Problem Child)
高い成果が求められるが自分のスキルが足りない領域です。つまり長い目で見て自己投資が必要な領域です。しかしながら、勉強や経験の蓄積が必要となり成果がでるまで時間がかかります。ここに時間を費やしすぎると周りから仕事の成果物が見えないリスクが発生します。一方、ここに自分の資源を投入していないと将来負け犬化するリスクが発生します。(だから上述のキャッシュカウで小刻みに仕事の成果を出すことが必要)。この分野は①他人から技術をパクる、②本や研修で学んだ内容を即実践しながら吸収する(アウトプット学習)、③失敗を垂れ流しせずに対策を蓄積していくことが重要です。この領域に対する時間のかけ方次第であなたの成長やチャンスは大きく変わります。
負け犬 (Dog)
この負け犬の仕事に時間を費やしているとしたら時間の無駄遣いです。しかしながら、多くの人がこの領域を認識せずに、ただ時間を垂れ流しています。実際このマトリックスを描くと負け犬がでてきません。つまり自分が捨てるべき仕事を自覚していない人が多いのです(あるいはその勇気がない)。それを認識するだけでもこのワークは価値があります。この領域は意図的に捨てる仕事や(これ以上勉強に時間をかけない)スキルを特定しましょう。また①断るスキル(Noと言うスキル向上)や②新しい取り組みの際の実験台に使うなどの工夫もしていきましょう。
こうしたMBAでも出てくるような経営戦略的な内容は昔から未だに使われている貴重なフレームワークです。実は人生にも戦略を応用して考えてみたら、これらの理論は十分使える・・・いや使ってみて損はないです。私はこの意識でMBAの理論をすべて人生論にあてはめて実践しています。
そのうえで、こちらのコラムにまとめた点に展開していくとよいでしょう。(➡ あなたのキャリアを「他者と差別化」する人生戦略)
このPPMを人生戦略に応用する「実行計画マトリックス」については拙著「29歳からの人生戦略ノート(日本実業出版社)」でポイントを説明しています。
たった1行書くだけで、「その場しのぎ」から抜け出せる。そんな簡単なノート術があったら、知りたいと思いませんか。
20代後半から、公私ともども変化が訪れ、期待と不安が入り混じる時期に差しかかります。将来に対して「不安」や「焦り」を感じながらも、目の前の仕事に追われ、ただ漠然と毎日を過ごしてしまう人は多いのではないでしょうか。
「人生戦略ノート」とは、「会社に戦略があるなら、人生にも戦略があってしかるべき」という考えのもと、著者が29歳の副社長補佐時代から書き始めたノートがもとになっています。たった1行書き始めることで、「計画→行動→評価→改善」(PDCA)という、仕事でもプライベートでも成功するためのサイクルを自然に回すことができます。
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